誕生は1800年代!点滴の歴史

現代では、医療機関になくてはならない存在が点滴です。

栄養分を補給したり医薬品に使用されることも多く、医師や看護師から
絶大な信頼を寄せられています。

現在に残っている公式の報告には、1667年に羊の血液を少年の静脈に
注入したことが記されているのです。

その後、静脈への注射を行って初めて高い効果を認められたのが、
1831年に記録です。

医師がコレラに感染して苦しんでいる患者に対して重炭酸ナトリウムと
塩化ナトリウムを静脈に注入しました。

爆発的に感染を続けるコレラ菌の流行を食い止めるために、当時の医師たちが
連携しながら治療法を模索します。

患者たちが激しい嘔吐と下痢を繰り返して脱水症状を起こし、
塩分が体内からなくなって死に至ることが判明したのです。

点滴

そして、脱水の画期的な治療法として誕生したのが、点滴といえます。

人間の静脈から水、電解質を補っていく点滴は、即効性のある手法のため
患者に投与され回復して元気を取り戻す人も多く見られました。

しかし、脱水症状が改善しても静脈からの細菌による感染によって
命を落としていく患者も多くいたのです。

そのようなことから、以後60年間にわたってこの医療技術が
広まることはなかったのです。

さらに月日は流れ、イギリスに生まれたリンガーが、カエルの解剖を
している時に偶然水道水が溶液に混入してしまったことから、
リンゲル液を発見しました。

人類の歴史の中でも非常に大きな功績となるリンゲル液は、
人体に対する安全性が高い点が大きな特徴といえます。

ウイルスなどに感染するリスクが低く、子供から大人まで幅広い年齢層の
男女に用いることができる医薬品として、瞬く間に広がっていったのです。

医師

医師や看護師など医療専門職からは画期的な存在として高い評価を受けています。

このように、現代では当たり前のように使用されている点滴は、
1667年に最初に用いた医学者から1831年に実用化されるまで
長い年月を重ねて必要不可欠な治療法へと進化したのです。